細胞のロスなく、デバイス内で染色
フィルターの直径は約 2 μm。培地やPBS、バッファーといった液性成分だけが通過します。細胞はフィルター上に捕捉されており、染色や洗浄操作でもロスしません。
したがって、血中循環がん細胞CTC( circulating tumor cell)のような希少な細胞を操作中に失うことなく、細胞の固定、透過、ブロッキング、インキュベーション、洗浄が可能です。
アプリケーション例
ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞 A549細胞は、CTCのマーカーとして知られているEpCAM (Epithelial cell adhesion molecule; 上皮細胞接着分子)の発現が低い細胞株です。
Step 1
A549細胞の播種、格納
Step 2
FITC標識マウス抗ヒトEpCAM抗体を添加し、30分間インキュベーション
Step 3
過剰な抗体を洗浄して除去。蛍光強度が非常に低く、検出が困難。
Step 4
Alexa® 488標識ヤギ抗マウスIgG抗体を添加し、30分間インキュベーション。
Step 5
過剰の抗体を洗浄して除去。蛍光標識2次抗体による2回目の染色で、蛍光強度が増強。さらなる追加染色で蛍光強度の増強が可能。