シングルセルとなるように分散した細胞を播種することで、ナノウェルの格納されたシングルセルの増殖等を観察可能です。
SIEVEWELL Slide is standard glass slide format and compatible with conventional microscope.
SIEVEWELL Slide は標準的なスライドガラスと同サイズです。 専用のアダプター等を必要とせず、一般的なチャンバースライドのようにそのまま顕微鏡でのイメージングが可能です。
一つ一つのマイクロウェルの底部に約 2 μm の貫通孔が形成されています。中央のチャンバー部分に入れた細胞を含む溶液は、サイドポートからピペットで吸引することで吸い出すことができます。
細胞は上から下に向かう溶液の流れに乗って、マイクロウェルに格納されます。
Step 1
細胞の懸濁液を中央のチャンバーに入れます
Step 2
サイドポートからバッファーを吸い出します
フィルターの直径は約 2 μm。培地やPBS、バッファーといった液性成分だけが通過します。細胞はフィルター上に捕捉されており、染色や洗浄操作でもロスしません。
したがって、血中循環がん細胞CTC( circulating tumor cell)のような希少な細胞を操作中に失うことなく、細胞の固定、透過、ブロッキング、インキュベーション、洗浄が可能です。
ヒト肺胞基底上皮腺癌細胞 A549細胞は、CTCのマーカーとして知られているEpCAM (Epithelial cell adhesion molecule; 上皮細胞接着分子)の発現が低い細胞株です。
Step 1
A549細胞の播種、格納
Step 2
FITC標識マウス抗ヒトEpCAM抗体を添加し、30分間インキュベーション
Step 3
過剰な抗体を洗浄して除去。蛍光強度が非常に低く、検出が困難。
Step 4
Alexa® 488標識ヤギ抗マウスIgG抗体を添加し、30分間インキュベーション。
Step 5
過剰の抗体を洗浄して除去。蛍光標識2次抗体による2回目の染色で、蛍光強度が増強。さらなる追加染色で蛍光強度の増強が可能。
SIEVEWELL™の透明フィルターには、細胞サイズのマイクロウェルが形成されています
– マイクロウェルのサイズ; 20 μm, 深さは 25 μm.
– 370,000ウェルが17 mm x 17 mmに形成
マイクロウェルを備えたフィルターは、半導体デバイスの製造工程で使われているフォトリソグラフィーが用いられており、細胞サイズの微細な構造が正確に形成されています。
ウェルの底部に貫通孔が形成されています。細胞が貫通孔に向かって吸引されてゆき、ウェルに格納されます。そのため、シングルセル格納率はポアソン分布よりも高く、200,000個の細胞をロードした場合、90%以上のウェルが1ウェル1細胞となります。
フィルターは透明で、明視野・位相差といった一般的な倒立型光学顕微鏡での観察が可能です。
自家蛍光が細胞の検出や観察の問題となることがありますが、SIEVEWELL™のフィルターの自家蛍光は極め低く、一般的な蛍光顕微鏡での 観察を妨げることはありません。